白馬岳・蓮華鉱山道登山道情報【2017年9月】

蓮華温泉から雪倉岳や白馬岳へと続く、「蓮華鉱山道」を歩いてきました。
新潟県・糸魚川市にある、蓮華温泉付近に、上杉謙信が開発したとされる、旧鉱山。その歴史をひっそりと感じるような、登山道です。

「蓮華鉱山道」のスタート地点となる、蓮華温泉ロッジ。

晴れてはいましたが、気温が低い歩き出し。
思わず、温泉に向いてしまう心をいなしつつ、スタートです。

歩き出しは、森の中の木道を。
きれいに整備されています。この時は、朝露で木道が濡れていたので、滑らないように、慎重に。

スタートして10分程で、朝日岳へ向かう道との分岐に。
私たちは左、「鉱山道」と書かれた看板を頼りに。
しばらくは、わずかなアップダウンを繰り返しながら、森の中の静かな道です。

瀬戸川が近づいてくると、
道幅の非常に狭いトラバースや、
崩れた斜面のトラバースの箇所が出てきます。
足を踏み外したら、即転落!慎重に。
しかし、落石が多そうな場所なので、ぐずぐずするのはNG。素早く抜けてしまいましょう。

瀬戸川には、丈夫な鉄製の仮橋がかかっていました!
地図には、木製の橋やら丸太橋、などと書かれていたので、どんなものかと不安だったのですが、この橋なら丈夫そう!
この橋は大雨で流されてしまうこともある、とのことでしたが、猛烈な台風明けのこの日でも、しっかり架かっていました◎
安心して激流を渡ることができました。ありがとうございます。

しかし、このルートは非常に雨の影響を受けやすそう。
普段は登山道なのでしょうが、大雨の後は、まるで沢の中のよう。
水の通り道となりそうな場所が、何箇所かありました。

長らく、樹林帯の中を、徐々にゆっくりと標高をあげるような登山道が続きます。
すれ違う人も、追い越す人もいない、とても静かな登山道。
登山道上には、クマの糞が大量に落ちていました…!
ガサガサと、茂みの中から音が聞こえることもあり、緊張しながら進みます。
このルートを歩く際には、熊鈴もしくはおしゃべりな友人の携行を強くオススメします。

神ノ田圃。
突然現れる池塘は、ほんとうに神様への捧げもののような景色。美しい。
しかし、まだまだ稜線まで遠い…!
ゆるゆるとした登りが続くので、なかなかペースを上げられませんでした。
なので、いつもはコースタイムより短く歩くことが多いけれど、
このルートでは、そこまで大幅にタイムが縮まなかったな。

沢の渡渉も、何箇所もありました。
1、2歩で、さっと渡れる小さな沢もあれば、
激しい流れの大きな沢を渡らなければいけないことも。
渡渉が苦手な私は、大苦戦。
晴れ続きの場合と、雨天時、または雨上がりの場合では、
だいぶ難易度が変わりそうなルートです。

ルート上には、鉱山の事務所跡や、飯場跡、精錬所跡などがあります。
おそらく、大正時代を最後に、操業されなくなった、蓮華鉱山。
当然のことながら、もう、建物は残っておらず、わずかに平らになった土地に、歴史の跡を感じることができます。

うまい水!
ほんとうに、おいしいお水でした。
湧水だよ。

ようやく、樹林帯が終わり、稜線がぐん、と近くなってきました。
急な登りが続きます。

広い斜面を、じぐざぐと登ります。(写真は見下ろして撮っています)
迷いやすそう。
地面の石に描かれた、赤い○を目印に進みます。
霧が出ている時などは、要注意。

ようやく、鉢ヶ岳の肩の分岐点へ。
ここで鉱山道は終わりです。

人通りは少なく、沢の渡渉など、苦労する箇所も多かった鉱山道。
野生の動物の息遣いを間近に感じるなど、緊張する時もありました。
(侵入者は私たち人間なのですけれども…)
でも、草刈りや目印の表示など、手入れはとてもしっかりされている、素敵な道でした!
静かな山歩きをしたい方には、とってもおすすめ!
もうすぐ始まる、紅葉もきれいだろうなー!

ずっと、その麓を歩いてきた、雪倉岳。
そして画面左側が、鉢ヶ岳。
こんな景色に出会えるのも、登山の醍醐味のひとつですね。

今回も、安全な山歩きを楽しめたことに、感謝です。

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